老舗レトロな東京みやげ「ヴィヨン」

FOOD 老舗レトロな東京みやげ

ヴィヨンのバウムクーヘン

IMAGE by: FASHIONSNAP

　老舗のお菓子には秘密あり。「老舗レトロな東京みやげ」では、東京にある老舗洋菓子店の中からパッケージだけで思わず買いたくなってしまうレトロ可愛いお土産をピックアップ。第18回は、桜新町に店舗を構える「ヴィヨン」のバウムクーヘンです。

ADVERTISING

　ヴィヨンは、1965年に創業。花器を模した「ヴィヨネット」や、壺型の「グランヴィヨン」など、味だけでなく目も楽しめる創作バウムクーヘンを揃えています。乳化剤や膨張剤を一切使用していないヴィヨンのバウムクーヘンは、ドイツ農業協会が主催する食品コンテスト「DLGコンテスト」で金賞を受賞。素材と製法にこだわって作られた生地は、水を飲まなくても食べられることから「水なしバウムクーヘン」と呼ばれることも。

PACKAGE DESIGN

　ヴィヨンの紙袋には、バウムクーヘンの形の元となっている木の年輪を表す円の中で職人がバウムクーヘンを焼き上げる様子が描かれていて、その周りにはドイツ語で「美味しいバウムクーヘンは、わたしたちを楽しく幸せな気分にしてくれる（Ein guter Baumkuchen macht uns fröhlich und glücklich.）」というメッセージが記されています。日本発祥のお店ですが、バウムクーヘンのルーツであるドイツへのリスペクトが感じられるデザインです。

「ヴィヨネット」のパッケージ

　化粧箱はバウムクーヘンの種類によって異なりますが、いずれも高級感溢れるデザインとなっています。中でも、花器の形を模した「ヴィヨネット」の箱にはリボンがかけられているので、ギフトに最適です。

TASTE

　今回は、ヴィヨンが展開するバウムクーヘンの中から、バウムクーヘン（プレーン）、特選バウムクーヘン、ヴィヨネットの3種類をセレクト。厳選した国産卵とカルピス発酵バターといったこだわりの原材料を使用して作られたそれぞれの味の魅力を紹介します。

　まず紹介するのが、最もベーシックなバウムクーヘン（プレーン）。しっとりとした食感と、周りにコーティングされた砂糖との相性が良く、ヴィヨネットの素材へのこだわりが感じられる素朴な味わいでした。

　続いて紹介するのが、特選バウムクーヘン。名前に「特選」が付いているのも頷ける、フルーティーで芳醇な香りが感じられました。香りの理由は、ゴールドアーモンドペーストとマダガスカル産のバニラビーンズ。見た目だけではなく、風味も高級感たっぷりです。

　最後に紹介するのが、ヴィヨンの看板商品「ヴィヨネット」。一見、バウムクーヘンには見えませんが、切ってみると見慣れた断面の内側にフルーツのゼリーが隠れています。フルーツゼリーは、果物ピューレのみを贅沢に使用していることから、ゼリーというよりはグミに近い食感で、甘みと酸味が凝縮されていました。今回購入したのはパッションフルーツですが、他に木苺と洋梨も揃えています。

　ヴィヨンのバウムクーヘンは、桜新町と二子玉川の店舗に加え、公式オンラインストアでも購入できるので、入手難易度は「★☆☆」。今回紹介したものは、いずれも包丁を用意する必要がありますが、カットされたミニサイズの詰め合わせも販売しているので、目的に合わせて購入することができます。また、店頭では、バウムクーヘンの他にケーキなどの生菓子も用意しています。