2024 Summer Collection
IMAGE by: TOM FORD
2024年春夏ミラノコレクションにおける、事前の大きなトピックスと言えばアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)の後を継ぐ「グッチ(GUCCI)」のサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)と、創業者の後任を任された「トム・フォード(TOM FORD)」のピーター・ホーキングス(Peter Hawkings)のデビューだ。奇しくもデザイナー トム・フォードに関する両ブランドが話題をさらったが、いずれも共通したのはヘリテージに対する敬意。トム・フォードという巨星の後、ホーキングスは2024年サマーウィメンズコレクションでグラマラスな魅力は変えず、臨場感、安らぎ、そしてエフォートレスを前面に打ち出した。
トム・フォードの側に25年いたピーター・ホーキングスという人物
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ホーキングスは、1988年にトム・フォードが率いていた「グッチ」でキャリアをスタート。2006年にはトム フォードのブランド立ち上げに携わり、近年はメンズ部門でシニア バイス プレジデントを務めていた。2023年4月にフォードの後任としてクリエイティブディレクターに就任後は、メンズウェア・ウィメンズウェア・アクセサリーのクリエイティブディレクションおよびファッションショーのリードデザインを手掛けている。トム・フォードとは25年来の付き合いで、これまでメンズウェアのみをデザインしてきたが、今回陣頭指揮を取るにあたり、裾野をウィメンズにまで広げた。
服を着ることと、服を脱ぐことは同じくらい服を楽しむこと
トム・フォードと言えば、自立し、注目を集めることを恐れない人物像を描くが、ホーキングスはそのアティチュードをより自然なものにしたいと考えたという。エレガントであることを前提に、「服を着ることと服を脱ぐことは同じくらい服を楽しむこと」とし、セクシーさや洗練さなどホーキングスが生み出してきたトム・フォード メンのフィロソフィーを反映させた。
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2024年サマーウィメンズコレクションは、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)や写真家のリチャード・アヴェドンのミューズとして、60年代から70年代初頭にかけて活躍したデトロイト生まれの黒人モデル、ドニエル・ルナ(Donyale Luna)からインスピレーションを得て製作。ショーは艶感あるクロコダイルの型押しのレザーコートのルックでスタートし、ゴールドのタッセル付きショートパンツや、キルティングのブルゾンとショートパンツ、フェザーの装飾を施したスカートなどを発表。大きく穴を空けたゴールドのバックルが付いたベルトはスタイリングにアクセントを、アイボリーホワイトやコスメティックピンク、ペルシアンブルー、コニャックブラウンといった差し色は、ブラックを軸にしたコレクションに彩りを与えた。
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