「一般的なものを壊して新たな表現を」KAMIYAが国立競技場で初のランウェイショー開催

　神谷康司がディレクターを務める「カミヤ（KAMIYA）」が、「Rakuten Fashion Week TOKYO 2024 S/S」でブランド初のランウェイショーを開催し、2024年春夏コレクションを発表した。

　カミヤは、2015年に「ミハラヤスヒロ（MIHARAYASUHIRO）」のスタイル美学を受け継ぎながら、ストリートにアンテナを張る若い世代のアイデアを取り入れたライン「マイン（MYne）」として設立。「NEO YANKEE」や「THE YOUTH」「SWEET CHILDREN」など、若い世代にフォーカスしたコレクションを発表しており、2023年秋冬コレクションからブランド名をカミヤに変更し再スタートを切った。

　ショーの舞台は、国立競技場の仙寿院交差点側大型駐車場。暗転した会場内に、スピーカーを積んだトラックが壁を突き破って登場し、その周りを新作を身にまとったモデルが歩いた。また、フィナーレでは会場全体に泡を飛ばし、さながら吹雪の中をモデルが歩くような演出で見せた。ディレクターの神谷は「一般的な表現方法を一度壊して、ゼロから新しいものを生み出すという意志を演出に込めた」と話した。

　2024年春夏コレクションテーマは「NOTHING FROM NOTHING」。同名のビリー・プレストン（Billy Preston）の楽曲を神谷なりに解釈し、「何もないところからは何も生まれない」というメッセージを込めたコレクションを製作したという。

Image by FASHIONSNAP（Koji Hirano）

　コレクションでは、軽やかな素材のバルマカーンコートやベストセットアップのほか、薔薇のイラストをあしらったフーディーやTシャツ、「LOVE」の文字を配したデニムパンツなどを展開。そのほか、「一般的なものを一度壊す」という神谷の言葉を裏付けるようなクラッシュデニムやデストロイニットなども登場した。

Image by FASHIONSNAP（Koji Hirano）

　初のショーを終えて、ディレクターの神谷は「とにかく楽しかった」とコメント。「初めてランウェイショーを開催して自分なりの新たな視点や課題も見つかったので、ブランドとしても個人としても表現の幅を広げていきたい」と抱負を語った。

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KAMIYA 2024年春夏コレクション

2024 SPRING SUMMERファッションショー