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10代のクリエーションに向き合う理由 資生堂SABFA・計良校長が学び舎「GAKU」で講義

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10代のクリエーションに向き合う理由 資生堂SABFA・計良校長が学び舎「GAKU」で講義

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 10代のためのクリエーションの学び舎「GAKU」が10月から、これからの時代の多様な美を学ぶプログラム「我美と作美(わびとさび)」を開講した。メイン講師を、資生堂が運営するヘアメイクアップアカデミー「サブファ(SABFA)」校長で資生堂トップへメイクアップアーティストの計良宏文氏が務めている。35年以上、延べ2000人以上の卒業生を輩出しているヘアメイクアップアーティストへの“登竜門”であるSABFAを有しながら、なぜGAKUでも講師を務めるのか?計良氏に、その思いを聞いたー。

■計良宏文(けら・ひろふみ)
資生堂トップヘアメイクアップアーティスト/SABFA校長。1992年資生堂入社。パリコレなどのファッションショーや広告のヘアメイクを多く手掛ける。2019年に公立美術館において日本初のヘアメイクアーティストによる個展を開催。東京2020パラリンピック開会式ヘアメイクも担当。
SABFA:公式HP SABFA:Instagram 計良宏文 :Instagram

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感性を養える10代に「美しさ」を考える

ー学校を運営しながら、なぜGAKUの講師を引き受けたのでしょうか?

 SABFAは、将来の美容業界をリードするプロのヘアメイクアップアーティストを育成することを目的としています。ですが、SABFAで学ぶ以前の10代の多感な、感性を養える時期に、メイクアップを通して「美しさ」について考える、そういう時間を作ってあげられたらと思っていました。そんな時に、武田さん(GAKUを運営するログズ代表取締役CEOの武田悠太氏)からお声がけいただき、GAKUの「10代の若者と本物のクリエイターがともに考え、試行錯誤しながらクリエーションに向き合う授業を提供する」といった考えにとても共感しました。

ー先ほど少し授業を見学させていただきました。ヘアメイクアップアーティストである計良さんが講義するというと、メイクアップを教えるのかと思いましたが違いましたね。

 観ていただいた授業は全11回の1回目。「美しさの個人史」をテーマに、そもそも「美しさとは何か?」「美しさはどのような時に感じるものか?」を講義しました。各人が好きなモノ、美しいと思うモノを披露して説明することで、美の原点を探るというものです。

ーなぜ第1回目で、自分が感じる「美しさ」を発表するのでしょうか?

 ヘアやメイクを学ぶことは、美容学校から始まり、その後のアシスタント時代など長い期間を費やして習得していく“修行”でもあります。ただメイクは多くの人が毎日するもので、10代の若い人たちの中には興味はあるけど、まだしたことがないという人も大勢いると思います。そういったある種の“修行”以前の入口で、メイクアップの技術的な基礎から教えると、もしかしたら拒否反応が出てしまうかもしれません。だから、興味がある、もっと自由な発想、「自分らしさ」「自己表現」から始めることで、自然とメイクにも興味が沸くのではと考えています。今後も、自由な発想で「自分の顔にメイクしてみましょう」といったスタイルで進めていくつもりです。

計良氏は、1、5、7、9、10回の授業に登壇

自分を表現することは恥ずかしい、でもとっても大切

ー授業では、生徒たちが芸術を分かっているような発言をしていましたね。大人になるにつれ、そういった発言は恥ずかしいと思ってしまいます。

 自分を表現することは、自分を曝け出すことなので、恥ずかしいですよね。自分の美意識や価値観、あるいは自己表現とか…。しかし、クリエーションにはそれがとっても大切なんです。メイクアップでも、作品を表現する、オリジナリティを出すことは、自分の考えを出すことなので実は結構恥ずかしい。でもそこに向き合うことが、オリジナリティに発展することなので、この時期(10代)にそれを表現しておくことは大事なことだと思います。

ーこのGAKUのプログラムは、10代の子たちが持っている感性と、さまざまな業界のプロが向き合います。そういった環境はこれまでになかった体験ですね。

 業界のプロが、自分たちの専門分野を10代の子どもたちに真剣に教え、取り組む。こういうところは本当に面白いですよね。

第1回目のゲスト講師は、山縣良和氏(writtenafterwardsデザイナー/ coconogacco代表/GAKUディレクター)

ーでも残念ながら、ここで講義を受けられるのはほんのひと握りです。資生堂SABFAとして、10代へのコミットは考えますか?

 われわれも10代の感性に刺激を与えることはとても大切だと考えています。実は先日、SABFAとして特別セミナー「creative SHOWER~美と、感性を、あびる時間~」を開催しました。セミナーはさまざまなゲストをお呼びしてトークセッションを行うのですが、第1回目はアートディレクター/ グラフィックデザイナーの吉田ユニ氏を迎え、吉田氏の発想の源をひも解きました。吉田さんの技術的なことではなく、美意識や美的感覚をお聞きしながら、自分の感覚との共感性を持って、新しい感覚を拡張していくというものです。

ー10代も参加できるのですか?

 10代〜大人まで、美容関係者だけでなく、一般の方も参加できます。セミナーは今後も継続していく予定ですので、ゲストの人の感覚的なところを、「それってどうなんだろう?」「なんなんだろう?」と思ってくれる人たちが集まってくれたらと思います。

葛藤しながら自分らしく表現すること

ーGAKUの「我美と作美」プログラムは、今年1〜3月に開催し、今回で2回目です。こういった講義から、計良さんが気づいたことは?

 10代後半はもう子どもではありません。彼ら、彼女たちが、さまざまなことに興味を持ち、素敵な価値観や感受性を持っている。そのことを改めて分かったことが嬉しかったですね。ここに来る子たちは、もしかしたらとっても純粋なのかもしれませんが、単純に外見じゃない美しさにしっかりと気づいている。一方で、世の中のギャップというか、生きづらさを感じている子たちもいます。世の中は、こういった美しさが求められているけれど、自分の価値観とは違う…。マイノリティな存在であることに葛藤し、どうやったら自分らしく表現できるのか、発信できるのか、と悩んでいる子たちもいるのだと。

ー今回の授業を重ねていくことで、そういった葛藤などが作品に現れたり、心で感じる変化が現れたりするのでしょうか?

 初回の授業で、自分の好きなもの、美しいと思うものを発表する過程において、自己を見つめ直すことになり、自分の好きなことを再確認します。そこから講義を重ねていくことで、最後には一つ作品を作ることになるのですが、この初回で出してくれたアイデアが、授業を進めた先に「ああ、だからこういう作品になったんだね」と分かるようになる。この子はやっぱりこういうのが好きだった、または知らなかった好きを発見したんだなと思う。それはとても面白いですよ。

ーここで学ぶ子たちがどうなってほしいですか?

 ここに来る子たちは、何かしらクリエーターになりたいという人たちが多いと思います。美容に限らずですが、クリエイティブな世界に進む人たちが出てきたら嬉しいですね。さらにクリエーターとして有名になれたらいいですね。たとえそうじゃなくても、自分の発信する表現方法を見つけられたと感じてもらえたらいいと思います。

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