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コロナ禍の反動でバレンタイン商戦過熱【百貨店ウォッチ - 2023年1月度】

コロナ禍の反動でバレンタイン商戦過熱【百貨店ウォッチ - 2023年1月度】

日本国内の主要百貨店6社(三越伊勢丹HD、高島屋、大丸松坂屋百貨店、そごう・西武、松屋、阪急阪神百貨店)の月次既存店売上をレポート。各社の主要店舗で売れた商品もあわせて紹介する。

 2023年1月度は前年のまん延防止等重点措置の反動増や初売りの好調もあり、各社で2桁の増収を記録。バレンタイン商戦が盛り上がりを見せ、各店舗で賑わいを見せているという。春先に向けてセレモニースタイルの衣料品の動きも好調だ。

※売上増減率は各社いずれも速報値
※売上は収益認識基準ではなく従来の総売上高で開示

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三越伊勢丹HD

 伊勢丹新宿本店が10ヶ月連続で2018年を上回る実績で推移をするなど好調の三越伊勢丹HD。1月度はラグジュアリーや宝飾、時計といった付加価値の高い商品の需要継続に加えて、クリアランスで気温の低下に伴い婦人・紳士の重衣料を中心に売上が伸長し、売上高は20.9%増で着地した。クリアランス後も春物の展開拡大に伴い、薄手のコートやセレモニースタイルのジャケット・ドレスが動いた。免税売上は10月の入国制限の緩和以降、首都圏店舗を中心に堅調に推移しているが、1月21~27日の春節期間中の目立った客数増加は見られなかったという。

■伊勢丹新宿店で注目された売り場:ととのう2023 伊勢丹サウナ館

 「新春祭」の企画の一つとして開催した「伊勢丹サウナ館」は、前回(2022年1月開催)より展開面積を約1.7倍に拡大。ブランド数も60ブランド以上とアイテム展開も多岐に渡っていたこともあり、売上高は前年比を大幅に上回りました。初日には開店前からお並びのお客さまもいらっしゃいました。会期中も順調に動員がかかり、前年に比べて女性のお客さまや、男女ペア、お子さま連れのお客さまのご来店も多く、幅広い年齢層にお楽しみいただき、賑わいを見せたイベントとなりました。長時間ご滞在いただいたことで販売員やお客さまのコミュニケーションの場にもなったと感じました。

 特に好調だったアイテムは、サウナハットやキーホルダー、ステッカー、バッグの雑貨を中心に、新作デザインの衣類など。今後も三越伊勢丹サウナ部ファンクラブを中心に、お客さまへの定期的なサウナ情報の発信などを行い、コミュニティの輪を広げ、イベント開催などに繋げていきたいと考えています。(伊勢丹サウナ館 担当者)

売場の様子
売場の様子
売場の様子
売場の様子
売場の様子
売場の様子
キーホルダー
手ぬぐい
サウナハット

Image by 伊勢丹新宿店

伊勢丹新宿本店 2023年初売りの様子

初売りの本館行列の先頭客も「サウナ館」目当てだった

伊勢丹新宿本店の初売りがスタート、セール対象ブランドを減らしプロパー展開を強化

FASHION

高島屋

 高島屋では前年度のまん延防止等重点措置の反動に加え、高額品やインバウンドの売り上げが好調で、前年同月比16.3%増で着地。コロナ前の2020年1月比では0.2%減とほぼ同水準となった。全店が前年実績を上回り、新宿店では30.4%増、大阪店では22.5%増と2桁増の店舗も多かった。立川店(百貨店区画)は営業終了に伴うセールの開催により、68.9%増となった。

 免税売上は前年同月比249.9%増、コロナ前の2020年1月比では24.6%減だった。

※売上高は高島屋各店および国内百貨店子会社計

■高島屋新宿店で注目された売り場:国内外約90ブランドのショコラを揃えるバレンタイン催事

 高島屋新宿店では食料品の売れ行きが好調で、1月25日から2月14日まで11階特設会場で開催しているバレンタイン催事「〜年に一度のショコラの祭典〜 アムール・デュ・ショコラ」も連日賑わっています。リアル店舗で、目で見て比べながら選ぶ時間そのものを楽しんでいらっしゃるようにうかがえます。あわせて、2月1日からは、2階イベントスペースでも2つのブランドのショコラを販売しています。そのひとつ「カカオサンパカ」では、キッチンカーを店内に置いて、スペインで昔から親しまれているホットチョコレートを販売し、ご好評いただいております。(高島屋新宿店 担当者)

チョコレート

「アムール・デュ・ショコラ」で販売中の人気ブランド「シェ・シバタ」のフルティエ(9個入り)3780円

バレンタイン限定コスメが並んでいる画像

チョコとあわせてコスメもチェック

【2023バレンタインコスメ】メイクアップ・フレグランス・ヘアケアなど

BEAUTY新作コスメ

大丸松坂屋百貨店

 大丸松坂屋百貨店では引き続きラグジュアリーブランドや美術宝飾品が売れたほか、初売りをはじめ、中旬以降の寒波による婦人・紳士コートの売れ行きが好調だったことにより、売上高は前年同月比20.8増と2桁増となった。コロナ前の2020年1月比では5.4%減と同水準に到達しようとしている。合計の免税売上高は約7.5倍、客数は約35.8倍に増えたが、2020年1月実績比では58.4%減と及ばなかった。

 店舗別では、15店舗中13店舗で前年実績を上回り、ターミナル店舗である大丸東京店(前年同月比43.1%増)と大丸梅田店(同30.4%増)は入店客数の回復に伴い、高い増率を示した。松坂屋名古屋店も売上が22.0%%増で18ヶ月連続の増収。客数も19.9%増と2桁伸長となった。

※免税売上高の実績に大丸心斎橋店の定期賃貸借テナントの免税売上は含まない

■松坂屋名古屋店で注目された売り場:バレンタイン催事

 バレンタイン催事の出足が好調。1月18〜31日の売上は前年比29.3%増で推移しています。前年のコロナ禍の反動によるものと見られる来場者数の増加が売上好調の要因となっています。有名・人気ブランドのチョコレート、クッキー、カヌレ、マカロン、焼き菓子を中心としたおやつ菓子などのカテゴリーや、キャラクターブランドチョコレート、会場で食べれるソフトクリーム等が特に人気。ピエール マルコリーニ、ピエール・ルドンなどの海外輸入ショコラや、ベルアメール、N.Y.C.SAND、ロイズ、カフェタナカ、ベイクドマロウ、ショコラドゥセゾン、サロンドロワイヤル京都等の国内ショコラが人気です。(和洋菓子担当 山守誠)

チョコの売り場

ピエール マルコリーニの売り場

Image by 松坂屋名古屋店

チョコの売り場

ベイクドマロウの売り場

Image by 松坂屋名古屋店

そごう・西武

 そごう・西武の1月の前年同月比実績は、売上高が85%増、客数が1200%増と大幅な反動増があったが、2020年1月実績との比較では、売上高・客数ともに45%減と、コロナ前の水準の回復には至っていない。

 コロナ前実績比を超えるなど好調を維持しているのは、プレステージブランドと呉服高級雑貨。月後半からのコロナ感染者減少を受けて客数も回復に転じ、衣料品トータルでも前比約15%増と高伸した。

■西武池袋本店で注目された売り場:春のお祝い服

 そごう・西武では1月、卒業・入学式などで着用するお祝い服が好調でした。昨年まではコロナ禍での行動制限などで式典の中止や短縮がありましたが、今年は行動制限もなく、子ども達のハレ舞台にも日常が戻ってくると予想されています。一方ではこの数年来のお客さまの動向として、仕事着として着回せるような従来のセットアップやツイードジャケットを選ばないスタイルも増えてきたことが分かっておりました。そこで、そごう・西武では「汎用性」というキーワードは残しつつも、今までのように仕事着との着回しではなく、お祝い服をベースに卒業・入学式後の保護者会や送り迎えなどにも使えるような、ママの学校行事スタイルに着目し提案しました。また、よりお客さまに着用シーンのイメージをしてもらえるようにリアル入学・卒業式を迎えるインスタグラマー2人を起用し、「華やかなのにきちんと見え!NEWママの学校スタイル」を提案。再生回数は20万回を超え、春のお祝い服にもおすすめのアイテムが好調に推移し、売上高は前年30%増と伸長しました。(リーシング本部商品計画部 MD担当 小俣桃子)

マネキン2体

Image by そごう・西武

マネキン2体

Image by そごう・西武

松屋

 松屋では1月度も化粧品やラグジュアリー、宝飾など銀座店の強みであるカテゴリーが牽引し、売上高は前年同月比44.1%増で着地した。免税売上については、主に台湾、韓国、香港、タイなどの東南アジアの国々からの訪日観光客による買い上げが引き続き堅調。銀座店全体に占める免税売上高の割合は約24.7%で、コロナ前の水準(平均で約25%程度)に近づいてきている。

■松屋銀座で注目された売り場:ジレなどのファッションの春物プロパー商品

 松屋銀座の婦人自主編集売場「リタズダイアリー」では、1月はセールの商材不足の一方で、プロパーの売上高前年比が約1.5倍と好調に推移。ダウンコートやエコファーなど冬物実需が好調だったのに加え、春物の立ち上げを早めたことが奏功。アフターコロナを見据えて、持っている服に合わせやすいジレをはじめとする単品の品揃えを増やしました。今後は初出店のブランド等のPOP UP展開を計画。顧客ニーズをつかむとともに、新しいデザイナーの紹介・育成も進めます。(松屋銀座3階リタズダイアリー バイヤー 浅尾浩代)

CFCLのマネキン

CFCL

Image by 松屋銀座

ミントデザインズのマネキン

ミントデザインズ

Image by 松屋銀座

CFCL Vol.5 2023年春夏コレクション

ルックを見る

「CFCL」2023年春夏コレクション

2023 SPRING SUMMERファッションショー

阪急阪神百貨店

 阪急阪神百貨店の1月度の売上高は前年同月比21.6%の増収。2019年1月対比では2%減収の水準まで回復し、免税売上に関しては実績を上回った。阪神うめだ本店ではまん延防止等重点措置に加えて、前年に建て替えグランドオープンに向けた工事の影響から4日間臨時休業した反動もあり前年比約7割増と高伸。阪急本店は同2%増、阪神梅田本店は13%増といずれもコロナ前水準を上回った。

 阪急うめだ本店は1月として過去最高の売上高を達成。ほぼ全カテゴリーで売上高が前年比2桁増と好調だった。冬のクリアランスセールの需要は年々限定的となりつつある一方で、婦人・紳士ファッションは定価商材の売上高が伸長。価格にこだわらず鮮度の高い商品を求める傾向が強まっているという。

■阪急うめだ本店で注目されたアイテム:セレモニースタイルのアイテム

 1月中旬より「春のセレモニースタイル提案」をコロナ禍以降本格的に実施したことにより、4階の婦人服「コンテンポラリー」、8階の大きいサイズの婦人服「プリュス」でのジャケット関連の売上が好調。特に、4階婦人服「コンテンポラリー」の「TML」や「ベイジ,(BEIGE,)」のアンサロンなどで、自分らしくおしゃれなママでいたいという方に凝ったデザインセットアップをはじめ、「イットコンテンポラリー」で実施した「トレフル+1(TREFLE+1)」の期間限定ショップを含め、ジレやデザインブラウス等、定番スタイルだけではなく、汎用性のある春アイテムが人気です。(阪急うめだ本店 担当者)

ポップアップの様子

「トレフル+1」期間限定ショップ開催時に様子

Imaged by 阪急うめだ本店

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