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BEHIND THE RUNWAY─sulvam ブランド10周年で次世代に証明した“確かさ”

BEHIND THE RUNWAY─sulvam ブランド10周年で次世代に証明した“確かさ”

クリエイティブプラットフォーム
QUI

2024年9月2日(月)から7日(土)まで開催した「Rakuten Fashion Week TOKYO 2025S/S」。

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ショー前のバックステージで、デザイナーをはじめ、ショーに携わるクリエイターにインタビュー取材を行った。ショーに込めた想いや開催までの過程など、ここでしか読めないリアルな声をおとどけする。

今回は、10周年の節目にbyRの枠でランウェイショーを開催した<sulvam>。フォトグラファー広瀬正道がクリエーターの情熱が交わり合う舞台裏を撮り下ろした。

バックステージレポート

藤田哲平が手がける<sulvam(サルバム)>は、ファーストシーズンとなった2014年秋冬コレクションから今年でブランド10周年を迎え、記念すべき節目に相応しいランウェイショーが2024年9月6日(金)に行われた。日本でのショーは実に3年ぶりで、今回はbyRの参加枠で楽天の支援のもと開催された。

会場となったのは、デザイナー藤田の母校である文化服装学院の遠藤記念館大ホール。ショーは学生向け、関係者向けの2回行われたが、いずれのショーも用意された500席が埋まるほどの客入りで注目度の高さが伺えた。

ショーでは、これまでの<sulvam>のコレクションを彩ってきたモデルからフレッシュなモデルまで、年齢や性別、国籍も異なる顔ぶれが登場し、ブランドが歩んだ過去と未来を讃えるように思えた。

今回、共に舞台を創り上げたのは、パリを拠点に活躍するメイクアップアーティストのKanako Yoshidaや20年前から交友があるというDJ BAKUなどの仲間たち。バックステージは一定の緊張感がありながらも度々笑顔が溢れ、信頼あるチームでのショーだからこその空気が漂っていた。

発表されたコレクションは、今年7月に発表した2025年春夏コレクションをメインに構成され、スタイリスト服部昌孝の手でコレクションルックとはまた違った表情を目にすることができた。エレガントな印象に荒々しさを加えたお馴染みの断ち切りの裾、シャープな抜け感を演出するアシンメトリー、ブランドの象徴的なデザインディテールの数々は、不変のアイデンティティを証明していた。

デザイナー藤田は後進の育成にも余念がない。3年前東京で行ったショーでもメディアをほとんど入れず、学生向けのショーを行ったことは印象的だったが、今回のショーでは72名の学生が参加し、コレクションピースの制作やショーの運営に携わった。藤田は日本の服飾学生が直面している現場経験の乏しさを問題視しており、現場スキルが養えるような場を与えたいという思いから、学生の参加が実現した。学生たちが縫製現場に携わったピースはショーの中盤に登場し、無機質な会場に映えるレッドのルックが、学生たちのピュアでひたむきな情熱を投影しているようにも見えた。

気を衒ったことをせず、まっすぐで美しいショーは、ショーを「創る人」と「観る人」それぞれのなかで、ブランドのものづくりを、存在を、確かなものにしたのだろう。

デザイナー 藤田哲平 インタビュー

ー 今日は3年ぶりの日本でのショー開催となりますが、今の気持ちは?

いつも通りで気張ってもいません。なぜなら仲間が周りにいてくれるので、楽しみでしかないです。

ー 今回のショーでは、旧知の仲間が集まったようですね。

皆んながプロフェッショナルなので、スムーズに問題なく楽しく準備出来ました。

ショーディレクター 酒井文章 インタビュー

ー ショーを開催するにあたり、デザイナーの藤田さんからどんな言葉をかけられましたか?

ファーストショーから変わらず「sulvamらしくカッコ良いことよろしく!」の一言だけですが、彼の服への情熱を10年間見てきて僕なりに感じてきた想いを形に出来ればと思いました。

ー 空間創りを行ううえで、意識したことは?

「ファッションを未来に繋げて行きたい」という彼の想いが文化服装学院での開催に繋がり、見にくる学生たちに夢を与えられるような、「自分も将来、この場所に行きたい」と思ってもらえるような空間を目指しました。ただの体育館を素敵に仕上げるのは容易ではなく、byRという大きなイベントというプレッシャーもある中、予算も限られた中でのバランスはとても難しいものでした。相変わらず「即興演奏」のクリエイションを魅せる哲平さんの世界観をまとめるには演出自体はシンプルなものにするべきと考え、客席形状、モデルルートはシンプルにしました。

ー 中央に配置されたオブジェが印象的でした。

中央のグリッドオブジェは体育館の天井からヒントを得ています。普通の体育館ですが、天井の高さとこのグリッドが唯一の特徴でした。日頃この場所で何気なく過ごしている学生に向けてショーを行い、心を動かすような仕組みを作るにはどうするかと考えた時に、ブランドが持っている“何か”よりも、今回は元の空間の特徴から派生したオブジェという考え方に行きついたわけです。天井グリッドが降りてきて14度傾いた角度に設置されている状態が唯一モデルのルートを妨げない設置場所でした。ショーへの想い、会場特性、哲平さんのクリエイションのバランス、そして予算など、細かなパズルの積み重ねでなるべくして出来上がった空間設計となりました。

ー 酒井さんは文化服装学院の出身です。ショーを通して、学生たちに伝えたいことは?

哲平さんの想いが詰まったショーが、ファッション業界の未来を担う若者へ良い刺激を与えられるようなものになっていれば幸いです。ファッションというのは“=服”だけではなく、もっと大きな力があって、それは時代や世界を作るものであるということが少しでも伝わり、想いが繋がっていくきっかけになることを願っています。いつか、「あのショーを見てデザイナーになりました。」という人と出会って一緒に仕事が出来たら嬉しいです。

スタイリスト 服部昌孝 インタビュー

ー <sulvam>のショーには今回が初参加とのことでした。

哲平とは同世代であり、長い付き合いであり、デザイナーとしてリスペクトしてます。仕事を一緒にやるのは初めてなので、楽しみたいと思いました。

ー 藤田さんとどのようなコミュニケーションがありましたか?

言葉で言い表せません。

メイクアップアーティスト Kanako Yoshida インタビュー

ー <sulvam>のランウェイは久しぶりの参加とのことでした。どのような気持ちで臨みますか?

私が初めて<sulvam>のランウェイを担当させてもらったのは2018年です。その後一緒に働けない時期を経て、2021年パリでもプレゼンテーションに参画しましたが、今回の<sulvam>のランウェイは私にとって6年ぶりで、さらに東京での開催ということもあり気合が入っています。今はパリに住んでいますが、7年前までは日本に住んでいて、当時一緒に働いていた同世代のモデルたちがランウェイを歩くということや、10周年の記念すべき節目にメイクとして関われるのは、感慨深いですし、すごく楽しみです。

ー 今回藤田さんからは何かオーダーがあったのでしょうか?

特に今回はオーダーがなかったので、如何にして年齢層が幅広い50名のモデルに一貫性を持たせるかということをまず考えました。日頃から哲平くんが「<sulvam>の服はさらっと普段着に着ていてほしいんだよ」と言っていて、私も共感しています。日常で着ている感じは出しつつ、ランウェイだから整えているくらいのバランスがちょうどいいのかなと思い、私から方向性を提案させてもらいました。肌のテクスチャーや、眉毛のひとつの書き方、アイメイクの入れ方などで、大人っぽい感じの陰影を出すようにしました。

ー50名ものモデルのメイクで大変なことはありましたか?

実は、哲平くんのキャスティングは結構独特でいつもメイクさん泣かせのキャスティングなんです。ただ、私はそれが<sulvam>のエレガントとして位置付けているところもあるのかなと思います。この10年間で彼の漠然とした好み=<sulvam>というスタイルとして成り立っていると思うので、彼のキャスティングでどうミニマルに一貫性を持たせられるかというところが重要だと考えています。

ヘアスタイリスト HORI インタビュー

ー 今回のショーへの意気込みは?

<sulvam>と藤田哲平のことを大事に思う、最高の裏方チームが揃っていたと思うので、とにかく楽しみたいと思いました。

ー ショーのヘアはどのように創り上げていったのでしょうか?

今回のショーのヘアスタイルを決めるにあたり、まずはじめに考えたのはどういったキャラクターにしていくかということでした。哲平君から「飾らない人物像」というワードをもらって、モデルひとり一人の個性を最大限に引き出したいと思い、テクスチャーや分け目の付け方、髪のクセを消すのか生かすのか等細部までこだわりました。

<sulvam>は、2022年1月にフランス法人を立ち上げた。

さらに、パリファッションウィーク期間中、パリ3区のマレ地区にアトリエとショップを兼ねた旗艦店をグランドオープンする。

パリと東京、二つのビジネス拠点を持った<sulvam>の更なる飛躍に今後も注目していきたい。

Photograph : Masamichi Hirose
Edit : Yukako Musha(QUI)

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