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スタバとスタンレーのコラボタンブラーが北米で爆発的人気 ターゲットが独占販売

在米28年のアメリカン流通コンサルタント
激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

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■老舗魔法瓶メーカー「スタンレー(STANLEY)」とコーヒーチェーン最大手のスターバックスがコラボした期間限定のタンブラーが今、北米で凄まじく人気となっている。

ターゲットは3日、数量限定「スターバックス・ウインターピンク・スタンレー・クエンチャー(Starbucks’ Winter Pink Stanley Quencher, sold exclusively at Targe)」を49.95ドルで独占販売を始めたのだ。

アメリカではスタンレーのタンブラーが特にミレニアム女性に大人気になっているのをご存知だろうか?

1913年にシアトルで創業されたスタンレーは当初、アウトドアやブルーカラーの労働者向けの丈夫な魔法瓶メーカーとして知られていた。

当時からスタンレーの魔法瓶は耐久性や信頼性、温度維持性に優れているとの高い評判を得ていたのだ。創業から100年以上となって売上高も7,000万ドルとまずまずの成果を勝ち得ていた。

定番の緑色の水筒をトップセラーに持ちながらもスタンレーは2016年、車のドリンクホルダーにすっぽりと収まる形状に運転中でも掴むのに便利なグリップがついた40オンス(約1.2リットル)のクエンチャーを発売した。

しかし発売から数年間はほとんど売れず、2019年にはクエンチャーの広告宣伝を止め、生産を中止した。

同じ頃に「バイ・ガイド(The Buy Guide)」ブログを運営するアシュリー・ルシュール氏からクエンチャーが高く評価された。

これを機にスタンレーはルシュール氏をアンバサダーに起用し、コマースブログでもあるバイガイドに5,000個のクエンチャーを卸売した。

これが数日以内に完売したことでスタンレーはSNSマーケティングに積極姿勢を取るようになったのだ。

この成功からスタンレーは顧客の共感を呼ぶさまざまな魅力的なカラーバリエーションをリリース。鮮やかなカラーバリエーションにSNSマーケティングと組み合わせたことでクエンチャーを実用品からファッションアイテムに昇華させた。

スタンレーが次々に新しいカラーオプションをリリースしたことでクエンチャーの売上は急速に増加。バイラルな成功に基づいて、スタンレーのSNSマーケティングではインフルエンサーとのコラボレーションも始めたのだ。

これらの戦術に加えて定期的な数量限定のカラーオプションに秒殺ソールドアウトという希少性からクエンチャーが大人気になったのだ。

これに伴いスタンレーの年間収益はわずか4年ほどで7,000万ドルから7億5,000万ドル以上に増加した。

フィットネス愛好家や有名人やセレブ、さらに一般消費者も同様にクエンチャーのファンになり、服装や気分、クルマに合わせて購入するようにもなっていった。

カラーコーディネートされたクエンチャーはソーシャルメディア、特にTikTokで人気を博し、多くのバイラルビデオとなったのだ。

フォーブス誌は「タンブラーのファンは製品をレビューしたり開封したりする動画を投稿します」としながら「昨年のクリスマスではプレゼントにスタンレーカップを受け取った少女が嬉しさのあまりに叫んだり号泣したりするなどの動画が話題になっていました」と説明した。

特にクエンチャーの人気を不動にしたのがダニエル・マリー・レタリングさんのTikTok動画だ。昨年11月15日にアップした動画の再生数がすでに9000万回以上になっている。

自分の車が火災により全焼した動画をTikTokに投稿したのだが、車内は黒焦げで熱で溶けた状態になっているのだが、ドリンクホルダーにあったクエンチャーはそのままの状態を保っていたのだ。

クエンチャーをドリンクホルダーから取り出して振ってみると、なんと中の氷は溶けていなかった。この動画がバズり、スタンレー社長のテレンス・ライリー氏も目にすることになった。

そしてライリー氏はすぐに「動画を拝見して、なんという試練なんだろうと衝撃を受けました。とにかく、あなたが無事で本当によかったと思っています」とし「動画を共有しいただき感謝しています。あなたの経験ほど、私たちの製品の品質を示すこれ以上の例はないと思っています」と感謝を表明したのだ。

さらに「ユーザーからの『新しいスタンレーを送るべき』というコメントをたくさん見ました。そうさせてもらうつもりですが、実はもう1つあります。これは今まで一度も行ったことはないのですが、スタンレー社員一同、あなたの車をぜひ買い換えたいと思っています」と新車までプレゼントしたのだ。

スタンレーの粋な心意気で、スタンレーにも無関心だった多くのアメリカ人のハートをも掴むことになったのだ。

そして迎えたのが1月3日のスターバックスとのコラボクエンチャーの販売だ。ターゲットでは開店の数時間前から長い行列ができその動画がTikTok等で拡散され、さらに人気を呼ぶことになった。

 ピンク色の50ドルのクエンチャーはイーベイやメルカリでは300ドル前後で転売されている。日本の企業もスタンレーのSNS戦略に多くを学べるはずだ。

全焼した車の中からスタンレーのクエンチャーを取り出す撮影者。中の氷もとけていなかったのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アメリカでは転売が日本ほど大きな社会問題にはなっていません。市場原理が働いたり、希少性のあるものなど、価値の高いものは高額になるという意識があるからでしょう。日本以上にアメリカでは階層化が進んでいるのも転売が認められる背景でもあります。むしろお金持ちが大金をはたいて高い買い物をするのは、経済社会にとって良いことだと捉えられています。笑ってしまったのが徳島県の阿波おどり。阿波おどりを観覧できるVIP席の価格がこれまでの過去最高となる1万5,000円だったとか。VIP席に次ぐSS席も6,000円という破格の安さ。でも地元からは「強気の値上げ」「伝統に背く興行路線」「誰が買うのか」といった批判の声があがっている、と報じられていました。400年の歴史を持ち、国内外から100万人を超える観光客がやってくる一大イベントのVIP席がたった100ドルとは...それに文句を言う地元民がいるという現実に笑ってしまうのです。どこまで日本はチープになったんだと。というか社会主義国ですか?

 50ドルのクエンチャーが300ドル前後で売られていてもそんなもんかなと思います。デフレマインドに染められた日本の安い価格が異常だということに気づいてもらいたいのですけどね。

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