資生堂が、適切なスキンケア方法の実践をサポートするデジタルアプリケーションシステム「Beauty AR Navigation」を開発した。適切な美容動作へのナビゲーションや自分の美容動作の評価機能などを搭載している。

　資生堂のインタビュー調査によると、「自分自身の化粧品の使用法が正しいのか不安」「本来期待できる化粧品の効果が、誤った使用法によって十分得られていないのではないか」といったユーザーの悩みが分かったという。そこで、現在提供しているデジタルツールの利便性にさらにテクノロジーを掛け合わせ、ユーザーの適切な美容法の習得と実践をサポートするデジタルアプリケーションシステムの提供を目指した。

　Beauty AR Navigationには大きく2つの機能を搭載した。1つ目は、ユーザー自身のスキンケアなどの美容動作をスマートフォンやタブレット端末のカメラで認識し、その動作に対して適切な手の方向や速度などの動作を紹介するナビゲーション機能。AR技術によって、ユーザー自身の映像にバーチャルの手が重なり、ナレーション等でリアルタイムに動きを見ることができる。2つ目は、ナビゲーションの後、手本となる美容動作とユーザーの美容動作の手の位置や速度の比較解析を行い、ユーザーの動作を定量的なスコアで評価するというもの。これらの機能により、非接触・非対面の環境における適切な美容法の習得や、スキンケアを継続するモチベーションのサポートが期待できる。

　同システムはアメリカ・ラスベガスで1月12日まで開催されている世界最大級のデジタル技術の見本市「CES 2024」で発表。資生堂は今回の新技術を早期に応用し、一般ユーザーへの提供を目指すという。

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