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【インタビュー】俳優・服部樹咲 、17歳の現在地

【インタビュー】俳優・服部樹咲 、17歳の現在地

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国内外でカルト的人気を誇る漫画家・カネコアツシのコミック『EVOL(イーヴォー)』が衝撃の実写化。DMM TVオリジナルドラマ『EVOL(イーヴォー)~しょぼ能力で、正義を滅ぼせ。~』でトリプル主演の1人を務めた服部樹咲に、撮影時のエピーソードや作品から得たものなど、幅広く話を聞いた。

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クソッて思えるサクラはすごくかっこいい

― まず最初に原作漫画の『EVOL(イーヴォー)』をご覧になったときの感想から教えていただけますか?

新鮮でしたね。私は漫画をまったく読まないので、初めて全部読み切った漫画が『EVOL(イーヴォー)』だったんですよ。ヒーローにも昔から興味がなかったので、より新鮮に楽しめました。

― いろんなメッセージ性が込められた作品だと思いますが、とくに魅力を感じた部分は?

しょぼ能力を得たEVOLの3人が、ヒーローや権力者たちに反抗していく、反骨精神が良いなと思いました。私は反抗する気持ちはあっても行動に移せないから、実際に行動できる3人はすごいなと。スカッとするポイントなので、皆さんに楽しんでほしいです。

― 服部さんが演じた、5cmだけ空を飛ぶ能力を持つサクラはどんな女の子だと捉えましたか?

強い子ですよね。口は悪いんですけど、繊細な部分も持っている。学校でいじめられたときにも、やられっぱなしじゃなくてクソッて思えるサクラはすごくかっこいい。物語の序盤はサクラ主導で動いていくことが多かったですが、私はついていくタイプなので真逆だなとは思いました。

― 逆にサクラと重なるところはありましたか?

ズバズバ言うところ。言葉の威勢の良さは一緒かも。

― ズバリと本音を言っちゃう。

良く言うと素直なんです(笑)。

― サクラを演じる際に心がけたことはありますか?

テンションを落とさないように、自己肯定感の高いギャル的なマインドを常に持ち続けるようにしていました。もともと私はマインドギャルってよく言われてはいるんですけど。

― マインドギャル?

外見はギャルじゃないけど、心がギャルみたいな。

― なるほど。強く生きていけそうですね。

あと今回は髪型が変わったので、結構気持ちも変わりました。

― 金髪は地毛で?

はい。髪を染めるのは初めてでしたが、最高でした。一度やってみたかったので。金髪のときは普段のファッションもめっちゃ楽しんでいましたね。

EVOLの3人の関係性みたいにバランスが最高

― 現場ではどんなことが記憶に残っていますか?

今回はアクションシーンが多くて、ワイヤーアクションに初挑戦しました。あとは同世代の(青木)柚くんと(伊礼)姫奈ちゃんの2人と、約2~3か月もの長い間一緒にやっていくというのも初めてで。想像以上に仲良くなっちゃって、毎日爆笑しながら撮影して、すごく楽しかったです。

― 逆にしんどかったことは?

ワイヤーアクションはちょっと痛かったりしましたけど、私は現場が大好きだから、しんどいって思ったことはあんまりなくて。どんなに大変な撮影でも、結局は楽しかったって思えるんです。

― 服部さんはバレエで鍛えられているから、ちょっとやそっとじゃへこたれないのかも。今回、とくに注目してほしいアクションシーンはどこでしょう?

ショッピングモールの屋上から飛び降りるシーンです。本当にショッピングモールの屋上から飛んだんですよ。

― 怖すぎる……。

すごいびっくりしました。3人とも、まさか実際に飛び降りるなんて思ってもなかったから。屋上に行ったらスタントの人が飛び降りて、「マジか」って(笑)。本当に怖くて大変だったから、3人の距離がギュっと縮まったポイントでもあったのかな。

― 3人で遊園地に行ったぐらいの絆が。

そうです。「空、3人で飛んだよ」「空友だね」とか言って。

― 青木さんと伊礼さん、それぞれの印象をお聞かせください。

柚くんはよくしゃべる、おもしろい人。周りのことをちゃんと見ていて、すごく気遣いできるんですよね。3人の中でも年上で経験豊富だから、いろいろアドバイスをくれて、本当に頼りになる存在でした。

― 伊礼さんは?

姫奈ちゃんは楽しくてかわいい子。撮影前はキリッと凛々しくて強い子というイメージでしたが、実際に会うとひょうきんで(笑)。ワイヤーアクションのときも、高い声で「キャー」って叫んでいるのがおもしろくて、みんな爆笑したり。本当にEVOLの3人の関係性みたいに支え合えて、3人のバランスが最高でした。

― 素敵ですね。

EVOLがスーパーを爆破させて笑い合うシーンがあるんですけど、普段3人で笑っているときの空気感がそのまま出ていて。そのシーンを観て、この作品に出られて本当に良かったなと思いました。

人としてフラットに接すれば良いのに

― 服部さんは、QUIでは約1年ぶりの登場となりますが、なにか変化はありましたか? より大人っぽく洗練されたような気がしますが。

どうでしょう。やっぱりいろんな作品に携われていることが大きいんじゃないかな。作品を一つひとつ終えるごとに、ちょっとずつ成長している実感はあるので。

ー では、本作ではどんな成長を?

まずSF的なアクション作品の魅力に初めて気づかされました。最近は『ムービング』という超能力系の韓国ドラマを自ら観てみたんですが、実際にアクションの現場を経験したことで、どうやって撮っているんだろうとか、いろいろ興味が湧いてすごくおもしろかったですね。あとは柚くんと姫奈ちゃんから得た気遣いだったり、演技に対する姿勢だったりも大きな学びでした。

― 友達も得られましたしね。

本当に。良い友達ができました。

― 作品の登場人物たちには、それぞれがそれぞれに思い描く正しい世界感を持っていました。服部さんは今の世の中で、よくないなと思うことってありますか?

たとえば人種差別やLGBTQが社会問題になっていたりしますが、私は身近にそういう人がいるのもあって、みんな考えすぎなんじゃないかなと思ってしまいます。自分と違う人を否定も肯定もする必要がなくて、なにも考えずに人としてフラットに接すれば良いのになと。

― 人をフラットに見ることって、簡単なようで難しいですよね。『EVOL(イーヴォー)』の世界でも、それぞれをありのままに認め合うことができれば、ぶつかり合わずに済んだのかもしれません。

そうなんですよね。

― 服部さんは今17歳で、来年にはもう成人ですよね。

うれしい。

― うれしいですか?

めっちゃうれしいです。早く18歳になって、早く20歳になりたいと、常日頃から言っているんです。成人じゃないとできないことが多すぎるので。

― そうかもしれません。

もちろん大人になると同時に責任も問われるようになるけど、もうちょっと自由になりたい。この前も17歳になった瞬間にインスタで「早く18歳になれますように」って書いたんですけど(笑)。

― 18歳になったらなにがしたいですか? まず自動車免許とか?

取りたいですね。あと、一人旅がしやすくなります。ホテルの予約も未成年だと親の同意が必要だったりするので。

― 自由を愛しているんですね。管理されるのは好きじゃない?

すごい苦手です。自由にやって良いじゃないかと思うので(笑)。

― でも、俳優の仕事で自由にやれることって少ないのでは? 基本的に共同作業ですし、監督が言うことを受け止める必要もありますし。

仕事は楽しめるんです。なんでだろう……尊重してくれるからかな。

― 確かに、作品に服部さんが必要だから呼ばれているわけですからね。

― 『EVOL(イーヴォー)』のドラマは全6話ですが、正直、まだ続きそうじゃないですか?

わかんないんです。

― 回を重ねるごとに面白さがアップしていて、6話とか超盛り上がってくる……

そうなんですよ。続いてほしいです。

― じゃあ多くの方に観ていただいて、続編製作決定のお知らせが届くことを期待しています。だって気になりますよね、6話のあとが。

気になります。漫画もすごいところまで進んでいるので、ぜひぜひやりたいです!

Profile _ 服部樹咲(はっとり・みさき)

2006年7月4日生まれ。愛知県出身。映画『ミッドナイトスワン』(2020)でヒロインを演じ、第44回日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。「docomo future project KAZE FILMS」「meiji」などのCM、月9ドラマ「競争の番人」に出演。「GINZA」ではDIORを着用するなどモデルとしても活動。主演短編映画も多く、映画「唄う六人の女」(2023)に出演、DMM.TVオリジナルドラマ「EVOL」(2023)でトリプル主演の1人を務める。

shirt ¥48,400・skirt ¥38,500・pants ¥55,000 / M A S U (https://instagram.com/masu_officialaccount), shoes by stylists own

Information

DMM TVオリジナルドラマ『EVOL(イーヴォー)~しょぼ能力で、正義を滅ぼせ。~』

出演:青木柚 伊礼姫奈 服部樹咲 金子ノブアキ 芋生悠 占部房子 西田尚美・石黒賢(特別出演) 安田顕監督:山岸聖太原作:カネコアツシ『EVOL(イーヴォー)』(ビームコミックス/KADOKAWA刊)

©since 1998 DMM

Photography : Tetsuya Maehara(Y’s C Inc.)
Styling : Natsumi Sato
Hair&Make-up : Kotone Kubo
Art Director : Kazuaki Hayashi(QUI)
Text&Edit : Yusuke Takayama(QUI)

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