イタリアのカシミヤブランド「ファルコネーリ（FALCONERI）」が、10月11日にミラノでブランド初となるファッションショーを開催した。会場は、かつて工場として使用されていたフォンデリア マッキ（FONDERIA MACCHI）。原材料の調達から製造工程、糸巻きまでカシミヤ糸が作られる工程を色や香り、音楽などで表現する演出が加えられた。

　ファルコネーリは、モンゴルや内モンゴルまで出向いて最上級のカシミヤを厳選することで、「民主的なラグジュアリー体験の提供」を目指している。ショー会場の中央にはカシミヤをモチーフに作られた大きなセットが設置され、その周囲を囲うようにランウェイが作られた。冒頭では、白いカシミヤ製のセットアップに身を包んだダンサーたちが、伸縮性のある衣装とセットを利用しながらダンスパフォーマンスを行い、カシミヤのしなやかさや、素材そのものの力強い魅力を表現。コレクションには、トップスからパンツ、コートまで、シンプルなデザインのアイテムを幅広く揃え、ホワイトやベージュトーンに加えショッキングピンクやグリーンなどカラーバリエーション豊富に展開した。このほか、カシミヤ製のラグをバックパックのように背負ったモデルが登場するなど、「カシミヤが主役」であるブランドの精神を強く打ち出した。フィナーレでは、冒頭の白から打って変わりカラフルな衣装に身を包んだダンサーたちが登場。さまざまな製品に姿を変えるカシミヤ素材の自由さや創造の喜びを表現する溌剌としたパフォーマンスを披露してショーを締め括った。

　会場では、実際にカシミヤの原材料に触れられる機会が設けられたほか、スタイルディレクターのジュリア・サルティーニ（Giulia Sartini）とピエランジェロ・フェンツィ（Pierangelo Fenzi）による新作フレグランスが紹介された。

　ショーには、多くの著名人が来場。起業家のキアラ・フェラーニ（Chiara Ferragni）をはじめ、俳優のマチルダ・ルッツ（Matilda Lutz）やヴァレンティーナ・ロマーニ（Valentina Romani）、ニコラ・モーパス（Nicolas Maupas）、フランスの俳優 フィリッピーヌ・ルロワ＝ボーリュー（Philippine Leroy-Beaulieu）のほか、日本からはDJで着物スタイリストのマドモアゼル・ユリアとモデルの立野リカが参加した。