今年のお買い物を振り返る「2022年ベストバイ」。11人目は、YouTubeやInstagramで発信する”整形級メイク”で話題を集める美容クリエイター GYUTAE（ギュテ）さん。最近は美容だけではなく独自のセンスが支持されファッションイベントにも引っ張りだこ。今年は自身初の書籍「無いならメイクで描けばいい」を発売するなど”挑戦の年だった”そう。そんなギュテさんが今年買って良かったモノ8点。

Alexander McQueen カッティングジャケット

FASHIONSNAP（以下、F）：1点目は「アレキサンダー・マックイーン（Alexander McQueen）」のジャケットですね。

ギュテ：マックイーン大好きなんです。

F：以前インタビューをした際のこぼれ話でもマックイーンがお好きだと言ってましたね。

ギュテ：とにかくシルエットが美しくて、惚れ惚れしますね。このジャケットも特徴的なカッティングに目が行きがちですが、羽織った時の肩からウエストにかけての流れるようなシルエットがもう最高。僕は肩幅があまりないのがコンプレックスなんですけど、見事にカバーしてくれて尚且つこの美しさときたら......。

F：マックイーン愛が伝わってきます（笑）このジャケット買った決め手は何でしたか？

ギュテ：マックイーンのインスタって時々、制作過程やスタイリングのリールを投稿してるんですけど、このジャケットのスタイリングのリールを見て絶対に欲しいと思ったんです。特徴的なカッティングとシルエットに惹かれたんですよね。このジャケットを買えるように頑張ろうってめちゃくちゃ仕事を頑張りました。

F：無事に購入できたんですね。

ギュテ：こういうデザインが凝ったコレクションピースに近い型って日本に入荷しないことがよくあるのでその不安もあったのですが、運よく入ったみたいで。でも、僕にフィットするメンズサイズの46がお店に行ったタイミングでグローバルの在庫で1点しか残っていないと言われて。絶対買わなきゃ後悔すると思っていたので購入できた時は仕事の達成感も相まってめちゃくちゃ嬉しかったのを覚えてます。今年の”ベストバイ中のベスト”です。

F：インナーでも遊べそうなデザインですがどんなスタイリングがお気に入りですか？

ギュテ：このジャケットに合わせるためにマックイーンのシャツも一緒に買ったんです。モノトーンでクラシカルに決めるのもいいですし、何か差し色を覗かせても素敵なので形のインパクトはあるけど着回しも効くんですよね。やっぱりこのジャケットを主役にしたいので形やデザインが際立つようなものを合わせることが多いです。

インタビュー

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BEAUTYインタビュー・対談

Alexander McQueen ウール ロングコート

F：お次もマックイーンですね。

ギュテ：何着も買えるものではないですが、「これは」と思ったものは逃さないようにしているのでベストバイを考えた時に上位に入れざるを得ないんです（笑）。今年は個人的にロングコートにハマったこともあり、このコートはヘビロテしてますね。

F：どうしてロングコートにハマったんですか？

ギュテ：今更なんですけど韓国ドラマの「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」（2016年制作）を見ていて。出演者のコン・ユさんたちのロングコートのスタイルがめちゃくちゃかっこよかったので、触発されてロングコートとタートルネックの組み合わせにハマってしまいました。

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F：アシンメトリーな裾やピークドラペルなどシャープな印象ですね。

ギュテ：ロングコートだけど着ぶくれしなくてシルエットが綺麗なんです。千鳥格子柄にアシンメトリーな裾で遊び心を加えたバランス感が素敵だし、ピークドラペルのちょっとイカつい感じもすべてツボです。

F：どんなスタイリングで着ることが多いですか？

ギュテ：11月まではインナーは少し薄めの生地のものにして、ジャケットっぽく肩からかけて着ることが多かったですね。「セックス・アンド・ザ・シティ（SATC）」のキャリー・ブラッドショー（サラ・ジェシカ・パーカー）みたいな、ドレスの上にコートをバサッと羽織る感じが好きで「インナー薄めのアウターゴツめ」のバランスが最近のお気に入り。あとはロングコートにハマるきっかけになったタートルネックとコートの「トッケビ風コーディネート」も。ただ真似するというより基本の組み合わせをインスピレーションにしながら自分流のスタイリングにするって感覚ですね。僕だったらトップスをタートルネックにしてレザーパンツとゴツめのブーツを合わせるとか。

F：好きなものを自分流にファッションに取り入れて楽しまれているんですね。

ギュテ：ウィメンズのアイテムを日ごろから着るからかもしれないですね。ウィメンズブランドのショーで可愛いと思ったルックでもフルで真似する訳にはいかないから、好きなポイントを抽出して自分のスタイルに取り入れるんです。ドラマや映画でかっこいいなとか、アイドルのヴィジュアルで可愛いなと思った雰囲気を自分が着るならこうかなって考えるのが好きなんですよね。

F：なるほど。マックイーンはどんなところがお好きなんですか？

ギュテ：一番はシルエットですね。個人的にマックイーンのメンズは美しさとかっこよさが際立つシルエットのバランスが唯一無二だと思っています。メンズでウエストのシェイプが効いているデザインって多くないと思うんですが、ただウエストが細いのではなく、肩とウエストを結ぶライン、腰からお尻までのサイズ感と丈感、すべてがち密に作り上げられているというか。このコートもやっぱり一番はシルエットの美しさと面白さに惹かれました。

Alexander McQueen フォーリングショルダーバッグ

ギュテ：マックイーンの定番のデザインで「フォーリング」ってバッグがあるんです。最初はこれと少しデザインと色が違ったモデルが欲しくてお店に行ったんですけど気がついたらこっちを買ってました（笑）。

F：一目惚れですか？

ギュテ：ショーケースに並んでて目が合っちゃったんです（笑）お店の方に聞いたら最近入荷したばかりだけど日本に2個しかなくてラスト1点だって言われて。僕は基本的に「ラス1」って言葉を信じていないのでグローバル在庫見せていただいて、本当に日本で1個しか残ってないみたいだったので購入に至りました。

F：最初のジャケットもそうですが、最後の1点にめぐり合うことが多いですね。

ギュテ：特にデザインに凝ったものだと入荷数がそもそも少ないので、そういう中で出合えるとぐっときますね。ただ、どうやらマックイーンのコレクターの方というか大ファンの方がいるみたいで、コレクションピースみたいなものは大体僕とそのお客さんが買ってるらしいんですよね（笑）

F：マックイーンらしいドクロモチーフの中に花のモチーフやストーンが付いていて、可愛さもありますね。

ギュテ：僕が買ったのはウィメンズなんです。メンズの同じ型もあるんですけどそっちだともう少しハードな印象で、僕は最初にこのギラッギラ感に惹かれたのでウィメンズの型を選びました。大きさ的にもちょうど良いんですよね。

F：意外と中も収納できるんですね。

ギュテ：パーティー向けとかの小ぶりのバッグって「これに何が入るの？」と思うサイズ感のものもあるじゃないですか。個人的には、そういう機能度外視でデザインに全振りしたものも大好きですが、このバッグはiPhoneとかコスメとか基本的に持ち運びたいものはしっかり入るので、そんなところも最高だなって。

F：ギュテさんはこのバッグをパーティーシーンで使うことが多いですか？

ギュテ：普段使いよりはそういうシーンで使うことが多いですね。Netflixでドキュメンタリーとかドラマとかで、海外の富豪のパーティーとか華やかなシーンを見るのが好きなんです。豪華なファッションシーンに憧れてるからこそ、パーティーとかショーとか煌びやかな場ではこのバッグみたいな”強め”なデザインのアイテムを持ってバチバチに決めたいんですよね。最高な時を最高な自分で迎えたいというか。