資生堂が、連結子会社でEMEA地域本社のShiseido Europe S.A.を通じて、スキンケアブランド「ガリネー（Gallinée）」と同ブランドを所有するイギリスのGallinée Ltdを買収し、株式譲渡契約を締結した。

　ガリネーは2014年に、皮膚上の細菌に注目した「マイクロバイオーム」研究の第一人者である薬学博士マリー・ドラゴ氏が立ち上げた。プレバイオティクス、プロバイオティクス、ポストバイオティクスの特許取得成分を配合した製品で皮膚上の細菌の環境を整える。スキンケア、ボディケア、ヘアケア、サプリメントなど全17品種を、イギリスとフランスを中心に販売している。

　マイクロバイオームは、外部環境からの保護など皮膚や健康にとって重要な役割があり、マイクロバイオームスキンケアは新しい発想のスキンケアとして近年欧州を中心に注目を集め、今後大きな成長が見込まれているという。資生堂は今回の買収により、新たな顧客層を獲得するとともに、マイクロバイオームの研究を加速するなど、スキンビューティ領域を強化し、2030年までにこの領域における世界No.1の企業になることを目指す。