資生堂研究所のオープンイノベーションプログラム「フィボナ（fibona）」が、嗅覚のデジタライゼーションに取り組むスタートアップ企業のセントマティックによる新たな香り体験システムを、資生堂グローバルイノベーションセンター（S/PARK）の1階に設置し、体験サービスを開始した。セントマティックが開発した香りを言語化するAIシステム「カオリウム（KAORIUM）」に資生堂が開発した香りを搭載し、体験者から収集・解析した香りに関する完成データを今後の研究に活用する。10月14日まで実施する。

　同社は、香りに対して体験者がどのような言葉を当てはめるのかを観察し、データを元に得られた知見から、今後は顧客の感性に寄り添った香り体験の提供や、新たな香り開発プロセスの構築、嗅覚を他の感覚や言語と繋げたレコメンドサービスの開発なども視野に入れる。

　一方で、体験者に対しては、「一人ひとりの“好きな香り”選び」をサポートし、体験の最後に体験者の好きな香りを表す情景的なワードとともに、システムから導きだされた好みのトップ・ミドル・ラストの香りを紹介した結果シートを提供。今後の香り選びの参考にしてもらう狙いがある。

　フィボナは、外部のユニークな発想やテクノロジーと、資生堂が持つ美やサイエンスの知見を融合し新たな価値の創造に挑戦するオープンイノベーションプログラム。フィボナの取り組みの一つに、ビューティーテック業界を中心とするスタートアップ企業との共同研究やビジネス化に向けた取り組みがあり、セントマティックとは2021 年から“香り”をテーマにした共創を行っている。

■カオリウム 体験サービス

■期間：2022年7月14日（木）～10月14日（金）

■時間：12:00～18:00 ※水曜・日曜はサービス停止

■場所：資生堂グローバルイノベーションセンター（S/PARK）1階

■体験料金：無料

■S/PARK：公式サイト