ファーストリテイリングが、米国で「ユニクロ（UNIQLO）」の綿製シャツ製品が米国税関・国境警備局（CBP）によって輸入を差し止められたという報道についてコメントを発表した。新疆ウイグル自治区の人権問題をめぐる輸入禁止措置に違反したとされていたが、同社は「生産過程において強制労働が確認された事実はありません」とし、当該製品が押収対象ではなく、輸入差し止め措置に留まっていると説明した。

　同社は今回の差し止めについて、CBPが綿製品を対象に行っている一連の輸入規制に関して生じたものと見解を発表。差し止めの対象となったのは中国以外で生産された綿を中国の工場で縫製した一部の綿製シャツ製品で、同社は当該製品の原材料の原産地証明書類や、製品の紡績から縫製までの生産工程の情報などを提示。CBPは当該製品の原材料の原産地に関する書類については認め、同じ生産工程で製造された製品の輸入が認められた例もあるが、今回は説明が認められなかったという。

　なお、同社はいかなる強制労働も容認しないという方針のもと、サプライチェーンにおける人権の尊重を最優先課題として取り組んでいるといい、生産地域を問わず強制労働などの人権侵害を生じさせない体制の構築を行っているとコメントしている。

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